今回は東日本大震災を受けてのチャリティーセミナーでした。
皆さまからお預かりしました総額59,500円は、あしなが育英会を通して、東日本大地震・津波遺児への「特別一時金」の支給や心のケア活動へ寄付させていただきました。
おいで下さった皆様、コーヒーブレイクのお菓子をご提供下さった方、また、無償でレクチャーをして下さったHendricks先生、本当にありがとうございました。
講義ではまず最初に、印刷技術の発見以前の「メディア」は何だったのだろう、というところから始めて、ドイツメディアの歴史を概観しました。映画やテレビの登場、そして世紀の境目に起こった「digitale Revolution」まで、様々な社会的背景や影響と関連付けながら、とても分かりやすい解説が進みました。今まで断片的にあった知識がつながったというお声も頂きました。
さらに、メディアのあるべき立場や、報道の自由と個人の権利など、具体的な例や、先生ご自身の体験、身近にいらっしゃるジャーナリストの話などを交えて、興味深い内容でした。
生徒さんからも、メディアによる過去の事件や今回の原発事故をめぐる報道などに関して、質問もいろいろ出ました。
特に、大震災の後ドイツのメディアのインタビューなどに答えていたHendricks先生のお話は、日本の様子を世界はどう見ていたのかも感じられる内容だったと思います。
ところで、グーテンベルクの時代の印刷機には、ワインを作るときの圧縮機(プレス)が使われていたそうです。プレス(印刷)という言葉の語源です。今は、1クリックで世界中に言葉を発信できる時代ですが、プレス(Presse)という言葉に、ジャーナリズムの歴史も少し残っているのですね。